快山窯
美濃焼の中心地、土岐の駄知山麓に江戸中期に築窯以来、皆様方の暖い心にささえられて、江戸~平成といつの時代にも使いやすく、心の和む陶藝品を焼造して参っております。
雨過天青の如く純浄な釉色の青白磁は、中国北宋時代に最盛期をむかえた焼物で、器形を覆う清冽な水青色の釉も冴え、謹厳な造形は美の極致と謳われ、流麗な文様と精妙な技術を誇る精器であります。また、気品ある牙白色をした白瓷は冴えた彫文様も美しく、宋代中国では、官・哥・汝・定・釣と称され五代名窯のーつに数えられた名瓷であり、理知的で高雅典麗な雰囲気をたたえた白瓷器であります。先代、塚本快示は中国陶磁の最高峰と言われる青白磁・白瓷の研究・再現に生涯を捧げ、昭和五十二年には紫綬衰章を授与され、更に昭和58年4月には、我が国では初めて、青白磁・白瓷の技術保存作家として国より青白紘・白瓷での重要無形文化財(人間国宝)に認定されました。
現在では、後嗣、塚本満(日本工芸会正会員)が、その遺志を受け継ぎ東洋の心、日本の心、美濃の心を少しでも器に映すべく、気品のある、格調の高い器を制作いたしております。何卒、御愛用を賜りまして一層の御指導をいただきますれば幸いと存じます。
塚本快示略歴
- 日本伝統工芸展鑑査員
- 紫綬褒章受賞 昭和52年11月
- 東海テレビ賞受賞 昭和53年11月
- 中日文化賞受賞 昭和55年5月
- 重要無形文化財認定(人間国宝)昭和58年4月
- 勲4等旭日章受賞 昭和59年5月
- 平成2年6月逝去
指導者 塚本 満
略歴
- 昭和26年 塚本快示(人間国宝)の長男に生まれる
- 昭和57年~外国にて陶技研修
(イタリア・ファエンツァ・中国定窯跡・台湾・
- 故宮博物院・中国景徳鎮・米国・欧州など)
- 昭和60年~日本伝統工芸展入選
- 昭和61年~東海伝統工芸展入選
- 昭和62年~個展、グループ展開催
(東京・大阪・岐阜・名古屋デパート・ギャラリーなど)
- 昭和63年 東海伝統工芸展名古屋市教育委員会賞
- 平成19年 東海伝統工芸展 審査員(同21年、22年)
- 平成20年 東海伝統工芸展 日本工芸会賞
- 平成22年 (公社)日本工芸会理事就任
- 平成25年 「白磁・青白磁」土岐市無形文化財認定
- 現在 (公社)日本工芸会 正会員
- (公社)日本工芸会東海支部 常任幹事